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【実話】無理やり住宅ローンを組んだ家族が招いた悲劇!?

リーマンショック以降およそ350件の自宅売却(任意売却)の相談を個人的に受けてきました、株式会社JIコンサルティングの代表、武藤功史(むとうこうじ)です。   

現在のコロナショックや突発する地震、さらにはウクライナ問題により日本の経済が不安定な中、職を失ったり、残業代の激減(働き方改革含め)により、生活そのものが危うくなっていたりする人が多く見受けられるようになりました。

生活困窮者に対する一時的な支援があっても、根本的な問題、すなわち、借金の問題が解決しなければ生活は不安定なままになってしまいます。

結構たくさんの家族が無理な住宅ローンを組んでいる???

実はそうなのです。たくさんの家族が無理な住宅ローンを組んでいます。

現在は低金利時代なので、少し前とは現実がほとんど異なります。つまり、住宅ローンの月々の支払額を低く設定することができるのです。

しかしながら、相次ぐ社会保険料率の変更、増税、上がらない賃金などにより、給与所得者の平均手取り額は年々減少傾向にあるのもまた現実です。

(それでも、家賃を払いつつ賃貸生活で一生を終えるよりは、住宅ローンを払いつつ自分の不動産を持った方が良いというのが私の一生変わることの無い見解です。将来は海外に移住する考えがある場合は別ですが。)

そのような中で、結構たくさんの家族が無理と思えるようなローン設定をしています。具体的には、年齢が高いにもかかわらず全く自己資金のない状態で注文住宅を購入する場合などです。

52歳で自己資金ゼロなので注文住宅を購入した男性

現在の銀行(金融機関)の多くは「満80歳までに完済する」ことを条件としてお金を貸しています。つまり、79歳から現在の年齢を引いて、最長の返済期間を決めます。

Aさんは正社員としてまじめに働いていました。3人の子供に恵まれ、奥さんは専業主婦でした。そろそろ自宅を購入したいと思っても、なかなか購入条件がそろわず、買えないまま年月が過ぎていきました。

しかし賃貸で生活していた場所がいよいよ手狭になってきたことに合わせ、仕事も景気が良く残業代(工場労働)もたくさんもらうようになりました。

49歳の時に購入を決めました。紹介により地元のハウスメーカーに相談に行き、良い土地があったので、そのハウスメーカーの注文住宅を建てることにしました。住宅ローンが通ったのは50歳の時でした。

自己資金ゼロ。貯金はわずか。年齢50歳なので最長で29年ローン。土地自体は安いけれど、注文住宅なので高額・・・。ただ、住宅ローン自体に問題はありませんでした。

順調にいくはずだったのに・・・

問題は、ソーラーパネルの設置に合わせてオール電化工事をしたことでした。そうなると、支払いは天気次第です。そもそも、10年の売電期間が過ぎれば必然的に支払いが苦しくなるものです。Aさんの場合は10年を待たずして支払いが苦しくなりました。

私がAさんから相談を受けたのはコロナが始まった年の秋でした。もう住宅ローンが払えないがどうしたら良いかとの相談でした。コロナにより給料が激減したとのことでした。

以前の職場はやめていて、より早く稼げる人材派遣の派遣員として働いていましたが、コロナにより材料の仕入れが止まり、勤務ができなくなりました。その結果給料が激減し、もうローンの支払いができなくなってしまったのです。

他に収入源を探しましたが、年齢は59歳。高い給料で雇ってくれるところなど見つかりません。困りました。もう今月は支払えない! そのような状況で私に相談の電話をくださいました。


全てが手遅れ!

年齢が若ければ、住宅ローンの支払い期間を延ばすことや、他の金融機関に話を持ち出し、借り換えをすることもできたはずです。

また、オール電化などの追加工事のためにローンを組んでいなかったら、もしかしたら売却により一括繰り上げ返済ができていたかもしれません。

すべてが手遅れでした・・・。

簡単に不動産を査定しましたが、売却によりすべてを返済することはとうてい不可能でした。(家の状態もあまりよくありませんでした。)

私は自己破産をともなう任意売却をお勧めしました。

自宅を任意売却

自己破産をすると言っても、すぐに自宅を失うわけではありません。不動産業者が仲介をするという形で任意売却期間を設けることにより自宅にしばらく居続けることができます。しかも無料で、です。

住宅ローンの債権者(Aさんの場合は住宅金融支援機構、いわゆるフラット)も、自己破産の申し立てがなされない限り、無理に不動産競売を申し立てるわけではありません。必ず猶予期間があります。多くの金融機関の場合猶予期間は6か月となっています。

私は弁護士事務所にAさんに付き添う形で行きました。弁護士や司法書士に債務整理について委任することにより、その時から債権者からの取り立てはストップします。その間に今後の計画をたてますが、自宅はいずれ失うことになるので、住宅ローンを支払う代わりに引越しのためのお金を貯めることになります。

結論として、Aさんは自己破産の申し立てにより借金がすべてなくなりましたが、家も失いました。家族と一緒に近くの安い賃貸物件に移りました。

まとめ

不況により住宅ローンなどの返済が難しくなる場合、計画を立てる必要があります。
(株)JIコンサルティングは相談業務を得意としていて、常に依頼者様に最善の解決策を提案しています。手遅れになる前に対策をしておくことをお勧めします。そもそもソーラーパネルはローンを組んでまで購入するべきではありません。

JIコンサルティングは愛知県岡崎市をはじめ、豊田市、安城市、西尾市において住宅ローンのコンサルティング(相談)が得意です。お困りの方はぜひご相談ください。相談は無料です。

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