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【実話】住宅ローンで破産した後、新築戸建てを本当に購入できたのか!?

リーマンショック以降およそ350件の自宅売却の相談を個人的に受けてきました、株式会社JIコンサルティングの代表、武藤功史(むとうこうじ)です。       

実際にあった話ですが、今から約8年前、ある夫婦の戸建物件を販売させていただきました。

夢のマイホームが悪夢に!

その夫婦はリーマンショックより前に愛知県碧南市にて注文住宅を建てました。立派な建物でした。夫名義で購入、奥様が連帯保証人でした。

不況の前は普通に支払うことのできた住宅ローンでしたが、奥様の突然の解雇、ご主人も残業手当がなくなり、住宅ローンの支払いが難しくなりました。


もちろん銀行に相談しに行きましたが、話がうまく進みませんでした。銀行側はいざとなったら保証会社に支払ってもらえるので、なかなかうまく交渉ができないことが多いのです。

しばらくしたら残業代が入り、また妻も仕事に復帰できると信じ、貯金を崩しつつ住宅ローンを支払い続けましたが、限界が来ました。




住宅ローンの延滞

生活のためにクレジットカードでお金を引き出しました。車のローンもあります。地元のひとなら分かると思いますが、碧南市などの西三河では生活や仕事のためには車がどうしても必要です。車を手放すわけにはいきません。
それで、ついに住宅ローンを支払うことをやめました。延滞の通知を受けながら4か月が過ぎました。いわゆる「最終通告」なるものを受け取ったのですが、どうにもなりません。その1か月後に「期限の利益の喪失」及び「残高一括支払い請求」を受けました。このご夫婦は全く何のことか分からず、インターネットで私を見つけ、連絡をくれました。

JIコンサルティングに無料相談!

私はいただいた住所から住宅ローンの対象となっている物件の登記情報を入手し、不動産競売が始まっていないことをまず確認しました。そしてご自宅を訪問しました。

ちょうどその日、債権回収会社「エム・ユー・フロンティア」から手紙が届いていました。さっそく私はそこに書かれたあった番号に電話しました。電話の向こうは私の知っている人で、住宅ローンによる任意売却を担当している人でした。

長い話を短くすると、私は不動産会社としてこの物件を販売させていただきました。私ども不動産会社は物件の売買代金から仲介手数料を頂くので、売主様が別でお金を用意する必要はありません。

その販売は、いわゆる任意売却でした。すなわち、自宅を強制的に売却することになる不動産競売の代わりに、自分の意思で売却するというものです。

任意だからと言って借金がなくなるわけではありません。ただ、強制的に物事が進められる代わりに、ある程度コントロールできるのが任意売却の最大のメリットと考えられます。

住宅ローンによる自己破産

この夫婦の場合は住宅ローンの支払い自体が重く、結果的に自己破産を選ばれました。その方が良いと私も思いました。ローン支払い中だった車は維持できました。自宅売却時に引っ越し費用として30万円お渡しすることができました。

しかし、破産は破産です。法的手続きにより借金の返済義務はゼロになりますが、その代償としてクレジット、つまり信用を失います。ブラックリストなるものは存在しないのですが、そういう言い方の方が分かりやすいかもしれません。実際には個人信用情報機関にその人の借金と支払いの状況の情報が残ることになります。CICなどの個人信用情報機関は金融事故(つまり支払い不能に陥ること)があって解消されてから5年間は情報を残すことになっています。しかし住宅ローンを組む場合、銀行系の個人信用情報機関(全国銀行協会によるもの)は10年間その情報を残すことになっています。すなわち、自己破産などをした後10年間はその人の名前が登録されているということです。最低でも10年間は新たに住宅ローンを組むことができないのです。

だからといって自己破産等法的手続きを取らないなら、いつまでもその延滞状況が情報として残ることになります。解消されない限り、その人の延滞情報は永遠に残るということです。だったら一回どこかで解消しておかないと、いつまでたってもその情報が残るということになってしまいます。(実際にそういった人の個人信用情報を見たことがあります。)

6年経過後に住宅ローンを組む!

実際にその夫婦はあらゆる借金から解放されましたが、自宅は失いました。

しかし、なんと6年後に戻ってこられたのです。「そろそろまた自宅を買えるのではないか」という希望を持ちつつ。

その時、実はほぼ同時期に別の案件を進めていました。7年前に自己破産申請した人でしたが見ごとに住宅ローンが通ったのです! しかしその人は住宅ローンによる破産ではなく、事業に失敗して破産した人でした。もちろん個人名義で自己破産しました。破産の手続きが終わってから5年後クレジットカードを申し込んだら通ったそうで、その2年後試しに住宅ローンの仮審査を受けることに。結果は見事に通りました。それで中古住宅を購入されました。

そんな出来事があったものですから、もしかするとこの夫婦も行けるのではと考えました。

しかし結果は、×でした。ご主人の名義ではダメでした。

で、奥様の名義でやってみると・・・通ったのです!

奥様も自己破産申請して免責を受けていました。すなわち借金が無くなっていました。が、当然信用は失っていたはずです。なのに、住宅ローンの申し込みが受理されて、めでたく新築戸建てを愛知県西尾市内で購入されました! 破産から6年後のことでした。

私どもはその人の個人信用情報がどのような状態だったのか分かりません。これは聞いた話ですが、人によっては個人信用情報機関の方で期間前にその情報を削除することがあるようです。おそらくですが、この奥様の場合、自己破産の理由が単に保証債務(つまり保証人であること)であり主債務(つまり実際にお金を借りたこと)ではなかったので、個人信用情報も5年で復帰したと思われます。

まとめ

自己破産をしたからと言ってマイホームの夢をあきらめる必要はないのではないでしょうか?

実はこの夫婦のケース以外にも様々なケースがあります。金融機関からも似たような話を聞くこともあります。また、個人信用情報に問題がある人をターゲットにしている住宅ローンも存在します。あらゆる角度からマイホーム購入の可能性を検討していきます。

私ども、JIコンサルティングは愛知県岡崎市をはじめ、豊田市、安城市、西尾市において住宅ローン及び不動産売却のコンサルティング(相談)が得意です。お困りの方はぜひご相談ください。相談は無料です。

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